PAS入門|基礎知識から応用まで

本記事では、『PAS』の正確な定義と、実務における活用・設計の手順を解説します。

株式会社Cameenです。本記事は当社の運用知見をもとに解説します。

この記事でわかること
  • PAS(PASONA含む)とは「Problem→Agitation→Solution」の3ステップ型セールスコピーフォーミュラの略
  • 本質は「読者の問題を最初に言語化して巻き込んでから解決策を提示する共感先行型コピー」
  • PASとPASONAの違い、神田昌典氏が拡張した日本独自の発展経緯
  • Problem掘下げで成約率が倍以上変わる理由
  • LP・メルマガ・X投稿・YouTubeシナリオ・営業トークまで転用できる5つの応用パターン

では、SNSを開いてもマーケの本を開いても、PAS型・PASONA型・PASTOR型・AIDA・QUEST、こういうセールスコピーの型が無数に紹介されてるのです。そもそもPASって何ですか?って話です。

なんとなくのイメージはあると思うのです。「問題提起してから解決策を出す型でしょう?」と。でも「PASのAって何の頭文字?」「PASとPASONAの違いは?」「Problemをどこまで掘下げるべき?」と聞かれると、意外と詰まる方が多いのです。こうした課題は、多くの事業者に共通します。

当社でコンテンツビジネスを6年運用してきて、メルマガ944通・LP複数本・X投稿数千件を書き続けてきた中で、「PASを使ってるはずなのに反応が出ない」という相談が本当に多いんです。話を深掘りしていくと、ほぼ全員が「Problem部分の解像度が浅い」「Agitationが煽りすぎでウザい」「SolutionがいきなりCTAになってる」、この3パターンに集約されるのです。

もう1つ繰り返し観察したのは、「PASをテンプレートとして覚えるだけで満足してる人」が多いという事実です。型を埋めただけのコピーは、読者に「あ、これ売り込みだな」と即座に見抜かれて離脱されます。PASの本質は型ではなく、Problemパートで読者の頭の中を1人称で言語化して『そう、それ俺の悩みだ』と巻き込む共感装置です。ここの解像度が成約率を倍以上変えるんですよ。

今回はその今さら聞けないPASを、表面的な解説ではなく、構造の核心と日本独自の発展経緯、そしてLP・メルマガ・X投稿への応用まで一気に深掘りしていきます。読み終わる頃には、自分の商品のPAS構造が紙に書き出せるレベルになっているはずです。

目次

結論:PASの核心は「型」ではなく「読者の問題を言語化して巻き込む装置」

結論

PASは、よく「Problem→Agitation→Solutionの3ステップ型」と説明されるんですが、これだとPASの本質が見えないのです。本当の意味はもっと別のところにあるのです。

PASの本当の正体は、「読者の問題を読者自身より先に言語化して『そう、それ俺の悩みだ』と巻き込んでから解決策を提示する、共感先行型のセールスコピー設計フレーム」です。単なる3ステップの型ではなく、読者の頭の中の独り言を代弁する装置として機能します。

では、PASの3文字を分解すると、P=Problem(問題提起)、A=Agitation(煽動・痛みの言語化)、S=Solution(解決策)です。Aを「煽る」と訳すと誤解されやすいんですが、本当の意味は「問題を放置するとどうなるかを描写して痛みを言語化する」こと。怒鳴り散らすことではなくて、読者が普段見ないようにしてる現実を可視化する作業です。

業界の体感として、PASはDan Kennedy系のダイレクトレスポンスマーケティング文脈で体系化され、日本では神田昌典氏が「PASONA」(Problem→Agitation→Solution→Offer→Narrowing→Action)に拡張して広めた経緯があるのです。グローバルではPAS3ステップ、日本ではPASONA6ステップ、というのが標準的な認識です。

PASの真の価値は「読者を主人公にしてストーリーを進める力」です。AIDAやFAB型が「商品の魅力を伝える」中心なのに対し、PASは「読者の人生を描写する」中心。だからPASで書かれたコピーは「自分のことを書いてくれてる」という錯覚を生み、読者の心理障壁が一気に下がるのです。コンテンツビジネスでは特に強力な型です。

なぜ「PAS」が生まれたのか。構造的な理由を掘り下げる

もう少し深く掘ります。なぜこの「Problem→Agitation→Solution」という順番のフォーミュラが生まれて、世界中のコピーライターが使い続けてるのか。構造的な必然性を整理しますね。

そもそもセールスコピーの世界では、「人は感情で買って論理で正当化する」という前提があるのです。論理で説得しようとすると相手は身構えるけど、感情を動かすと心理障壁が下がる。PASは「読者の感情を最初に揺さぶってから論理的な解決策を提示する」順番設計になってるのです。これが構造的な強みです。

業界の体感として、PASの原型は1900年代前半のダイレクトメール時代から存在していたと言われてるのです。Dan Kennedy・Eugene Schwartz・John Caples、こういうレジェンドコピーライター達が、長年の試行錯誤の中で「Problem先出し→Agitation→Solution」の順番が最も反応率が高いことを発見したんですよ。

日本では、神田昌典氏が2001年頃に著書『非常識な成功法則』『あなたの会社が90日で儲かる!』などで「PASONA」(Problem→Agitation→Solution→Offer→Narrowing→Action)を紹介して、爆発的に広まりました。後にPASONAは「PASBECONA」「新PASONA」などにアップデートされてるんですが、原型はPASです。

業界の体感として、PASが他のフォーミュラより強力なのは「読者の心理障壁を下げる順番」になってるからです。冒頭でいきなり商品紹介すると「売り込みだ」と感じて読者は離脱します。でもPASは冒頭で読者自身の悩みを言語化するので、「自分のことを書いてくれてる」という錯覚を生んで読み進めてもらえるのです。順番設計の妙が本質です。

近年は、PASをベースに様々な派生型が登場してます。PASTOR(Problem-Amplify-Story-Transformation-Offer-Response)、QUEST(Qualify-Understand-Educate-Stimulate-Transition)、4P(Picture-Promise-Prove-Push)、こういう派生型が無数に増えてるんですが、土台は全部PASの考え方です。Problem先出しの構造は不変です。

業界の進化として、PASの応用範囲も拡大してます。LP・セールスレターだけでなく、メルマガ件名・X投稿・YouTubeシナリオ・営業トーク・面談クロージング、こういう全領域でPASが転用されてるんですよ。「読者の問題を先出ししてから解決策」という構造はメディア問わず通用するのです。

各段階で『読者の頭の中』で何が起きているか

PASの現場で、読者の頭の中に具体的に何が起きてるか。3段階で1人称で描写します。これ、コピーライティングの世界では一番大事なところです。

ステージ1:Problem提示時の読者の頭の中

PASの冒頭でProblemを提示された瞬間、読者の頭の中はこうなってるのです。「あれ?なんで自分の悩み知ってるんだろう」「これ、まさに昨日考えてたやつだ」「なんか、この記事は他と違うかも」と。冒頭で読者の頭の中の独り言を代弁できると、読み進める動機が生まれるのです。

逆に、Problemが浅いと読者の頭の中はこうなります。「ふーん、また売り込みか」「自分の悩みとはちょっと違うな」「読まなくていいや」と。Problem部分の解像度が記事全体の運命を決めるのです。最初の1〜3段落で読者を引き込めるかどうかで、その後の全文の読了率が変わるんですよ。

ステージ2:Agitation時の読者の頭の中

Agitationパートに入ると、読者の頭の中はこうなります。「確かに、このまま放置するとマズいかも」「今までは見ないようにしてきたけど、本当はずっと気になってた」「そう、それなんだよ、言葉にできなかったやつ」と。Agitationは煽ることではなく、読者が薄々感じてた痛みを言語化する作業です。

逆に、Agitationが下手だと読者の頭の中はこうなります。「ちょっと大袈裟じゃない?」「煽られてる感じがして嫌」「不安を煽って売る系か」と。痛みの描写が現実と乖離してたり、明らかに恐怖訴求に寄ってると、読者は警戒モードに入ります。あくまで「読者が普段見てるけど見ないフリしてる現実」を可視化するのが本質です。

ステージ3:Solution提示時の読者の頭の中

Solutionパートに入ると、読者の頭の中はこうなります。「あ、それ気になる」「自分の悩みに対する具体的な答えだ」「もう少し詳しく知りたい」と。ProblemとAgitationで感情を動かした後だから、Solutionが自然に受け止められるのです。順番設計の妙です。

逆に、Problem・Agitationが弱いままSolutionに入ると、読者の頭の中はこうなります。「いきなり商品紹介?」「自分には関係ないかも」「結局売り込みか」と。Solution単体の質がどれだけ高くても、前段の感情設計が弱いと届かないのです。料理で言うと、メインディッシュは前菜で食欲が立ってないと美味しく感じないのと同じです。

業界の体感として、PASの3段階で最も時間と労力をかけるべきはProblem部分です。コピーライターのトッププロは、Problemの言語化に全体の50%以上の時間を使うと言われてます。Problemの解像度が、Agitation・Solutionの効果を全部決めるからです。

身近な話で全体像をつかむ

ちょっと身近な話で、全体像を掴み直しましょう。歯医者の問診の話で考えてみるんですよ。

あなたが歯医者に行ったとします。受付で「治療してください」と言って、いきなり治療台に座らされて、いきなり「はい、抜歯しましょう」って言われたら、どう感じますか?「いやちょっと待って、まず話を聞いてよ」って思います。これ、コピーライティングで言うと「いきなりSolution」状態です。

逆に、良い歯医者はまず問診で「今日はどうしましたか?」「いつ頃から痛いですか?」「冷たいものはしみますか?」と聞いてくれます。これがProblemパートです。患者の悩みを言語化しながら、症状の全体像を掴んでいく作業です。

次に歯医者は「このまま放置すると、神経まで虫歯が達して抜歯が必要になる可能性があります」と説明します。これがAgitationです。患者が普段見ないようにしてる「放置した未来」を可視化する作業です。脅すのではなくて、事実を共有してるだけです。

最後に「今なら詰め物だけで済みます。30分の処置で痛みもなくなりますよ」とSolutionを提示します。Problem→Agitationで「治療を受けたい」という気持ちが立った後だから、Solutionが自然に受け入れられるのです。これ、まんまPASです。

業界の体感として、優秀な営業マンや優秀な医師・カウンセラーは、無意識にPASの順番で話を進めてるんですよ。「相手の悩みを言語化する→放置した未来を可視化する→解決策を提示する」、この3ステップが人を動かす王道です。コピーライティングはこれを文章に落とし込んだもの、と考えると分かりやすいです。

料理で例えるなら、PASは「前菜→スープ→メインディッシュ」の流れと同じです。前菜(Problem)で食欲を立たせる、スープ(Agitation)で胃を温める、メインディッシュ(Solution)で満腹感を提供する。順番を入れ替えたら、どんなに美味しいメインディッシュも台無しになります。PASの順番設計はまさにこれです。

これ、SNSの投稿でも全く同じ構造が使われてるのです。バズる投稿の冒頭は必ず「みんなが薄々感じてるけど言語化できてない問題」を一気に書く。次に「このまま放置するとどうなるか」を描写する。最後に「だからこうしましょう」と解決策を提示する。X投稿140字でもPASは成立するんですよ。

PASの正解は『Problemから逆算する』

結論”} –>

PASを組む正解は、「Solutionから書き始める」のではなく「Problemから逆算して組む」のが正解です。業界のプロは王道、初心者ほど逆をやるのです。

多くの初心者は、自分の商品の魅力(Solution)から書き始めてしまうんですよ。「当社の商品の特長は〜」「料金は〜」「実績は〜」と。でも、それだと読者の頭の中に「自分の悩み」がまだ立ち上がってないから、Solutionが響かないのです。これが反応が出ない最大の理由です。

業界のプロは逆をやります。Problemから逆算して全体を組むのです。「自分の商品で解決できる読者の悩みは何か」を最初に定義して、「その悩みを読者の言葉で言語化するとどうなるか」を徹底的に深掘りします。Problemが言語化できたら、AgitationとSolutionは自然に決まるのです。

失敗の理由は3つあります。1つ目は「読者の悩みのリサーチ不足」。自分の頭の中だけでProblemを想像すると、読者の本当の悩みとズレるのです。2つ目は「Problemの抽象度が高すぎる」。「集客で困ってる」では浅すぎて、読者は自分のことだと認識できないのです。3つ目は「Solutionありき」で逆算がProblemに届いてない、というパターンです。

正解の順番はこうです。「読者リサーチ→Problem言語化→Agitation設計→Solution提示」の順で組み立てます。読者リサーチで悩みの解像度を上げて、Problem言語化で読者の頭の中の独り言を再現して、Agitationで放置した未来を可視化して、最後にSolutionで自社商品に繋げる。順番を守るだけで反応率が劇的に変わるんですよ。

STEP1
読者リサーチ(全工程の50%)

読者のSNS発言・コメント・口コミ・通話文字起こしを集めて、悩みの言語化パターンを徹底的に観察するのです。自分の頭で考えるのではなく、読者の言葉をそのまま借りるのがコツです。

STEP2
Problem言語化(全工程の25%)

リサーチで集めた読者の言葉を組み合わせて、Problem部分の文章を作るのです。「自分のことを書かれてる」と読者に感じてもらえる解像度まで落とし込むのが目標です。

STEP3
Agitation設計(全工程の10%)

Problemを放置した未来を可視化する文章を作るのです。事実ベースで「このまま行くとどうなるか」を描写します。煽りすぎず、現実の延長線上で書くのが鉄則です。

STEP4
Solution提示(全工程の10%)

自社商品やノウハウを「Problemの解決策」として提示するのです。商品の特長を並べるのではなく、Problemとの紐付けを明確にするのが大事です。

STEP5
全体の流れチェック(全工程の5%)

完成したコピーを通しで読んで、ProblemからSolutionまで読者の感情が自然に動くか確認するのです。違和感のある接続部分は何度でも書き直します。

わかりますか?PASのSolution(商品提示)は最後です。最初に組むのはProblem。読者リサーチに全工程の50%を使うのがプロの仕事です。Solutionから書き始める初心者と、Problemから逆算するプロでは、反応率が10倍以上違うんですよ。

PASが『機能しない』典型パターン3つ

当社で受講生相談を受けてきた中で、PASが機能しないパターンはほぼこの3つに集約されるのです。

パターン1:Problemの解像度が浅い”} –>

もっとも多い失敗パターンです。「集客で困ってませんか?」「売上を伸ばしたくないですか?」みたいな抽象度の高いProblemで書き始めてしまうのです。これだと読者は「自分のことだ」と認識できなくて、最初の3行で離脱します。

本来は「毎月新規見込み客が5人未満で、メルマガ書いても反応がなくて、SNSのフォロワーは増えるけど売上に繋がらない、こういう状態のではないでしょうか?」みたいに、読者の生活の解像度まで落とし込むのが鉄則です。Problem部分で「自分のことを書かれてる」と感じてもらえないと、その先は全部読まれないのです。

パターン2:Agitationが煽りすぎでウザい”} –>

2番目に多いパターンです。「このまま放置すると人生終わります」「老後に後悔します」「家族からも見放されます」みたいに、過剰な恐怖訴求でAgitationを書いてしまうパターン。読者は「煽られてる」と即座に見抜いて警戒モードに入るのです。

本来のAgitationは、読者が普段薄々感じてる現実を可視化するだけでいいのです。「このまま3ヶ月経つと、競合は次の施策に進んで差が広がる、そういう状況はおそらく避けたいです」みたいに、事実ベースで淡々と描写するのが鉄則です。感情の温度差で攻めるのではなく、現実の見せ方で攻めるのがプロの作法です。

パターン3:SolutionがいきなりCTAになってる”} –>

3番目に多いパターンです。Problem→Agitationまでで読者の感情を立てた後、いきなり「今すぐ申し込んでください」「3日間限定で〜」みたいにCTAに飛ぶパターン。読者の頭の中で「解決策の輪郭」が描けてない状態でCTAを出されると、心理障壁が一気に上がるのです。

本来のSolutionは、いきなり申し込みではなく「Problemに対する具体的な解決の道筋」を描写する段階です。「方法はこういう3ステップで、最初の1ステップ目はこれで、こういう順序で進めれば解決できますよ」と、解決策の輪郭を見せてから「その実装を一緒にやるのが、当社のこのサービスです」みたいに着地するのが流れです。Solutionの内側で「読者の理解」と「商品提示」を分けるのがプロの作法です。

当社で運用してわかった本音

当社でコンテンツビジネスを6年運用してきて、PASを使い倒した中で見えてきた本音をお伝えしますね。

本音1:教科書通りのPASテンプレでは反応が出ない

これ、最初に伝えたい本音です。「Problem→Agitation→Solution」のテンプレを埋めただけのコピーは、ほぼ反応が出ないのです。AIに「PAS型でコピー書いて」と頼んで出てくる文章をそのまま使うのも同じ結果になります。型を埋めただけでは届かないんですよ。

PASを機能させるには、Problem部分に「読者の頭の中の独り言の生々しさ」が必要です。テンプレでは絶対に出てこない、読者の生活の細部・口グセ・感情の機微、こういう要素が入って初めて「自分のことだ」と読者に感じてもらえるのです。型は出発点であって、ゴールではないのです。

当社では、PASを使う前に必ず読者リサーチに数日かけます。SNSコメント・通話文字起こし・申込時のアンケート、こういう生の声を集めて、Problem部分に流し込むのです。これをやるかやらないかで、同じPASでも反応率が3〜5倍違うんですよ。型より素材です。

本音2:PASは育てるもの(完成しない)

もう1つの本音は「PASは1回書いて完成じゃない」ということです。コピーは公開してからが本番で、反応データを見ながら何度も書き直していくのが本来の使い方です。これ、コピーライティングの教科書にはあまり書いてない部分です。

具体的には、Problem部分のA/Bテストを繰り返します。3〜5パターンのProblemを用意して、どれが最も読み進められるかを実測するのです。同じSolutionでもProblemを変えるだけで成約率が倍になることが普通にあるんですよ。Problemは生き物です。

過去に当社で失敗した事例ですが、最初に書いたLPのProblemパートが「集客に困ってませんか?」みたいな抽象度だったんですよ。当然反応はゼロでした。これを「メルマガリスト300名いるのに月3万円しか売上が出ない、そういう状態のではないでしょうか?」みたいに解像度を上げただけで、成約率が一気に変わったのです。Problemの言語化精度が、PAS全体の効果を決めるのです。

本音3:PASはあらゆる媒体に転用できる

これは業界の現場で繰り返し見てきた本音ですが、PASはLP・セールスレター専用ではなく、あらゆる媒体に転用できる万能型です。メルマガ件名・X投稿・YouTubeシナリオ・営業トーク・面談クロージング、全部PASで設計できるのです。

具体例で示すと、X投稿140字でも「Problem→Agitation→Solution」は成立します。「メルマガ書いても反応ない人多いのではないでしょうか(P)。原因は90%がProblemパートの解像度不足です(A)。読者の口グセを3つメモしてみてください、それだけで反応率が3倍変わります(S)」みたいに、3文でPASが組めるんですよ。応用範囲が広いのです。

メルマガ件名でもPASは使えます。「○○で困ってませんか?(P)→このまま放置すると△△(A)→解決策は本文で(S)」のような3部構成の件名は開封率が高くなる傾向があるのです。営業トークでも、相手の課題ヒアリング(P)→放置した未来の可視化(A)→自社サービス提示(S)、と全く同じ構造で進められます。型として汎用性が高いのが本質的な強みです。

業界の体感として、PASを1個マスターすると、あらゆるアウトプットの設計が早くなります。1から構成を考えなくて済むので、執筆スピードが3〜5倍上がるのです。コピーライティングを学ぶなら、まずPASを徹底的に身につけるのが王道です。他の派生型は全部PASの応用と理解できるようになりますよ。

今日から使えるPAS設計5ステップ

ここまで読んでくださった方、お疲れさまです。PASを実装する5ステップを置いておきます。今日から動かせる粒度で書いてますよ。

STEP1
読者リサーチで生の声を30個集める

SNSコメント・通話文字起こし・申込時のアンケート・LINEメッセージ、こういう生の声を30個集めるのです。Problem部分に流し込む素材になります。自分の頭で考えず、読者の言葉をそのまま借りるのがコツです。

STEP2
Problem部分を3パターン書く

集めた生の声を素材に、Problem部分を3パターン書くのです。1つ目は抽象度高め、2つ目は中間、3つ目は具体的、みたいに振り幅を持たせます。後でA/Bテストするための材料です。

STEP3
Agitation部分を事実ベースで書く

Problemを放置した未来を事実ベースで描写するのです。「3ヶ月後・半年後・1年後にどうなるか」を時系列で書くのがコツです。煽りすぎず、現実の延長線上で淡々と書きます。

STEP4
Solution部分を解決の道筋として書く

Solution部分は、いきなり商品紹介ではなく「解決の道筋」として書くのです。「こういう順序でこれをやれば解決します」と道筋を見せた後で、自社サービスに着地させます。

STEP5
通しで読んで違和感を潰す

完成したコピーを声に出して通しで読んで、ProblemからSolutionまで感情が自然に動くか確認するのです。違和感のある接続部分は何度でも書き直します。一晩寝かせてから読み直すのも有効です。

シンプルですが、機能するPASの骨格が完成します。最初の30個の生の声集めが、全工程の中で一番大事です。ここをサボると、後の4ステップが全部空回りします。逆にここを丁寧にやれば、Problem以降は自然に書けるんですよ。

セットで知っておくべき関連用語
PASONA
神田昌典氏が拡張した日本独自の6ステップ型。Problem→Agitation→Solution→Offer→Narrowing→Action。PASの後段に提案・絞り込み・行動を追加した発展形。
AIDA
Attention→Interest→Desire→Actionの4ステップ型。商品起点で構成される伝統的な型で、PASとは設計思想が異なる。
QUEST
Qualify→Understand→Educate→Stimulate→Transitionの5ステップ型。PASに「教育」要素を加えた派生型で、長文セールスレターで使われる。
PASTOR
Problem-Amplify-Story-Transformation-Offer-Responseの6ステップ型。PASにストーリー要素を加えた派生型で、海外コピーライティング界で広く使われる。
BEAF
Benefit→Evidence→Advantage→Featureの4ステップ型。商品の魅力を構造的に伝える型で、PASのSolutionパート内側で使われることが多い。

よくある質問(FAQ)

PASとPASONAは何が違うんですか?

PASは「Problem→Agitation→Solution」の3ステップ型、PASONAは神田昌典氏がPASを拡張した日本独自の6ステップ型(Problem→Agitation→Solution→Offer→Narrowing→Action)です。Solution以降に「提案」「絞り込み」「行動喚起」を追加した発展形です。短文ならPAS、長文ならPASONA、という使い分けが業界の標準ですね。

PASのA(Agitation)を煽らずに書くコツは?

業界の体感として、Agitationは「事実ベースで時系列に描写する」のがコツです。「3ヶ月後にどうなるか」「半年後にどうなるか」「1年後にどうなるか」を、現実の延長線上で淡々と書きます。感情的な煽り言葉(「人生終わる」「後悔する」)は避けて、読者が普段薄々感じてる現実を可視化するだけでいいんですよ。

PASは長文じゃないと使えませんか?

いえ、PASは短文・長文どちらでも使えますよ。X投稿140字でもPASは成立します。「P(問題提起1〜2行)→A(放置の未来1〜2行)→S(解決策1〜2行)」の3部構成で十分機能するのです。むしろ、短文の方がPASの順番設計の効果が分かりやすく出ます。

PASを使うとき、商品の特長はどこに入れるんですか?

商品の特長はSolutionパートの後半に入れるのが業界標準です。Solution前半で「解決の道筋」を見せて、後半で「その道筋を実装する手段として当社の商品」と着地させます。いきなり特長を並べると読者の心理障壁が上がるので、必ず解決の道筋を先に描写するのが鉄則です。

PASの各セクションの分量バランスは?

業界で語られる目安は以下です。

セクション分量目安役割
Problem30〜40%読者の悩み言語化
Agitation15〜25%放置した未来の可視化
Solution(道筋)20〜30%解決の道筋描写
Solution(商品)15〜25%自社商品提示・CTA

Problem部分が全体の3〜4割を占めるのが業界標準ですよ。

まとめ

では、結局PASとは、こういうことです。

  • PASの核心は「型」ではなく「読者の問題を言語化して『そう、それ俺の悩みだ』と巻き込む共感装置」
  • 本質は3ステップの順番設計ではなく、Problemパートに50%の労力を注ぐProblem起点の設計思想
  • LP・メルマガ・X投稿・YouTubeシナリオ・営業トークまで、あらゆる媒体に転用できる万能型

テンプレを埋めるだけでは届きません。Problem部分の解像度を読者の頭の中の独り言レベルまで落とし込むこと、これがPASを機能させる唯一の鍵です。検討してるなら、まず読者の生の声を30個集めるところから始めてみてください。

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この記事を書いた人

株式会社Cameen代表 西村温裕(Haruhiro)。2019年からコンテンツビジネスを8年運営。

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