『Substack』って、聞いたことはあるけど、何のサービスか、説明できますか?
株式会社Cameenです。本記事は当社の運用知見をもとに解説します。
- Substackとは「海外版note」ではなく「メール配信×サブスク決済×SNS的発見が一体化した、書き手主権のニュースレタープラットフォーム」のこと
- 本質は「投稿」ではなく「読者の受信箱に直接届く資産」の構築
- Substackの収益化モデル4タイプとそれぞれの使い分け
- 当社のonyou0720.substack.comを実運用してわかった本音
- note・メルマガ(MyASP等)・Substackの使い分け軸
近年、Substackという単語をX(旧Twitter)やニュース記事で見かける機会が一気に増えました。海外の有名ジャーナリストがNew York TimesやWashington Postを辞めてSubstackで月収数百万円稼いでいる、というニュースが日本でも報じられるようになり、「次世代のメディアプラットフォーム」として注目されています。
でも、いざ「Substackって何?」「noteと何が違うの?」「メルマガと何が違うの?」と聞かれると、答えに詰まる方がほとんどです。「海外版note」「英語のメルマガ」みたいな雑な理解で止まっている人が圧倒的多数。こうした課題は、多くの事業者に共通します。
当社では2026年5月にonyou0720.substack.comを正式運用開始して、note記事を自動転載する仕組み(Substack配信部)まで構築しました。実際に運用してみて初めてわかった、note・MyASPメルマガ・Substackの「役割の違い」が、想像以上に大きかったんです。3つとも「文章を配信する」という表面は同じなのに、裏側のメカニズムと読者との関係性が、ぜんぜん違う。
もう1つ、運用してわかったのは「Substackの本質は投稿することじゃない」という事実。Substackで成果を出している書き手は、投稿頻度より「受信箱に届く資産」の積み上げ方を理解しています。1記事を書くたびに、その記事は読者のメールボックスに永続的に残る。これがnoteとも普通のブログとも違う、Substackの一番の構造です。
今回はその「今さら聞けないSubstack」を、表面的な機能解説ではなく、構造の核心と日本人クリエイターがどう活用すべきかまで深掘りしていきます。読み終わる頃には、自分にとってSubstackが必要か、note・メルマガとどう使い分けるべきかが、紙に書き出せるレベルになっているはずです。
結論:Substackの核心は「ブログ」ではなく「受信箱に届くサブスク資産」
Substackは、よく「海外版note」「英語のニュースレタープラットフォーム」と説明されるんですが、これだとSubstackの本質が見えません。本当の意味は、もっと別のところにあります。
Substackの本当の正体は、「メール配信機能・サブスクリプション決済機能・SNS的発見機能の3つが一体化した、書き手主権のニュースレタープラットフォーム」のことです。単なるブログやnoteの英語版ではなく、書き手が独立してメディアを運営できる、構造的に新しい仕組みです。
米国2017年創業、本社はサンフランシスコ。創業者はChris Best(WhatsAppチームの元エンジニア)、Hamish McKenzie、Jairaj Sethi。2024年時点で月間アクティブ読者は3,500万人超、有料購読者数は400万人超に達しています。日本ではまだマイナーですが、世界的にはすでに「メディア業界の構造を変えたプラットフォーム」として確立しています。
Substackの収益モデルは、書き手と読者が直接サブスク契約を結ぶ仕組み。書き手は月額有料記事を提供し、読者は月5〜20ドル程度を支払って購読します。Substack社は売上の10%を手数料として受け取る構造で、書き手が90%を確保できます。プラットフォーム側がコンテンツの所有権を主張せず、書き手が完全に自分のメディアを所有できるのが最大の特徴です。
業界で語られる本質は「受信箱への直接配信」という構造的優位性。SNSのアルゴリズムに左右されず、書き手が一度獲得した読者のメールボックスに、確実にコンテンツが届きます。X(旧Twitter)・Facebook・Instagramのリーチが年々下がる中、Substackは「アルゴリズム時代に対抗するメディア基盤」として、世界中のジャーナリスト・作家・専門家から支持を集めています。
なぜ「Substack」が突如として世界的プラットフォームになったのか
もう少し深く掘ります。なぜSubstackは、創業からわずか数年で世界的プラットフォームに成長したのか。背景にある構造変化を整理します。
Substackが急成長した最大の理由は、2010年代後半に世界中のメディア業界で起きた「ジャーナリスト個人へのファン化」現象です。読者は「New York Timesの記事」ではなく「あの記者の記事」を読みたい、という需要が一気に拡大しました。SNS時代に個人の発信者が大きな影響力を持つようになった、その流れの先端にSubstackがあります。
もう1つの構造要因は、デジタル広告モデルの限界。BuzzFeedやVoxといった広告依存メディアが業績悪化し、ジャーナリストが「次のキャリア」を求めて独立する流れが2019〜2020年に起きました。コロナ禍で在宅勤務が定着したことも、ライター独立を後押しした要素です。書き手は「会社員のジャーナリスト」より「サブスク収入のある独立ジャーナリスト」を選ぶようになった。
Substack側もこの流れに賢く乗りました。具体的には、有名ジャーナリストに前払い金(Advance)を提示して引き抜く「Substack Pro」プログラムを2021年に展開。Matt Taibbi、Andrew Sullivan、Glenn Greenwald、Bari Weiss、こういう一流ジャーナリストが続々とSubstackに移籍し、プラットフォームの権威が一気に確立されました。
2023年には「Substack Notes」という、X(Twitter)に似たマイクロブログ機能をリリース。読者発見の機能を強化して、書き手同士・読者同士の交流を促進する設計です。これにより、ニュースレター以外にも「コミュニティ」「動画」「ポッドキャスト」と、Substackの中で完結する総合メディア基盤に進化しています。
日本では、まだSubstackの普及は限定的で、英語圏ほどの盛り上がりはありません。ただし、海外向けに英語で発信したい日本人クリエイター、専門領域でグローバル読者を持ちたい研究者・実務家、こういう層から徐々に注目が集まっています。当社のonyou0720.substack.comも、その先行事例の1つとして運用を開始した経緯です。
業界の体感として、Substackは「アルゴリズムに左右されないメディア所有権」を求める書き手にとって、現時点で最強の選択肢の1つです。プラットフォームリスクが完全にゼロではないものの、書き手が読者リストを自分のドメインに移行できる仕組みがあるため、note・YouTubeなどの完全依存型プラットフォームより遥かに安全な構造になっています。
Substackの現場で何が起きているか
Substackの現場で、書き手と読者の間に具体的に何が起きているか。5段階で整理します。
ステージ1:書き手がSubstackアカウントを開設
書き手はsubstack.comでアカウントを作成し、自分専用のサブドメイン(例:onyou0720.substack.com)を取得します。設定はメールアドレスとパスワードだけで完了。クレジットカード登録や事業者情報の事前提出は不要で、最短15分で配信開始できます。
初期設定で決めるのは、ニュースレターの名前・サブタイトル・ロゴ・カラースキーム・著者プロフィール。デザイン要素は最小限に抑えられた設計で、コンテンツが主役になる思想です。WordPressのテーマ設定のような複雑さはありません。
ステージ2:無料記事を投稿して初期読者を獲得
書き手は最初に無料記事を5〜10本投稿し、X・LinkedIn・noteなど既存SNSで告知して、初期読者を獲得します。Substackの読者獲得は「外部からの送客」が中心で、プラットフォーム内検索やバズで集まる読者は限定的。書き手が自分でファン基盤を持ち込む構造です。
無料記事の段階で、書き手の文体・専門性・更新頻度・トーンが読者に伝わります。読者はメールアドレスを登録して購読開始(無料でOK)。書き手側は読者リストを自分の資産として、Substack外にもエクスポート可能です。これがnoteとの決定的な違いの1つ。
ステージ3:有料プランの設計と切り替え
無料読者が一定規模(目安:1,000〜2,000人)に達したら、有料プランを開始します。月額5〜10ドル、年額50〜100ドルが標準価格。書き手は「無料記事」「有料記事」「無料・有料の使い分け」を自分で設計し、有料読者だけにアクセスできるコンテンツを定期配信します。
有料化の決定は書き手側に完全な裁量があります。途中で価格変更も自由。プラットフォーム側が「有料化禁止」などの制限を設けることはなく、書き手が事業者として完全に独立した運営をできる仕組みです。Substackは決済・税務処理だけを担当して、ビジネス判断には介入しません。
ステージ4:Substack Notesで読者発見
2023年リリースの「Substack Notes」は、X(Twitter)に似たマイクロブログ機能。書き手は短文・画像・リンクを投稿でき、他のSubstack書き手・読者と交流できます。Notesはニュースレターより気軽な発信ができる場で、書き手の人柄・日常を見せて読者との関係性を深める用途で使われます。
Notesの最大の価値は「他の書き手・読者からの発見」。Notes経由で書き手のニュースレターに辿り着く読者が増えており、プラットフォーム内での発見性が改善しています。ただし発見トラフィックの規模はまだXほど大きくなく、外部送客が主役という構造は変わっていません。
ステージ5:長期運用と読者リスト資産化
1〜2年の継続運用を経て、読者リストが書き手の核心資産になります。Substackは読者リストを書き手側でエクスポート可能な設計で、別プラットフォーム(独自ドメイン・WordPress・別ニュースレターサービス)への移行も自由。これがプラットフォームリスク対策として決定的に重要です。
長期運用の書き手は、ニュースレターから書籍化・コンサルティング・コミュニティ運営・講演活動と、収益源を多角化していきます。Substackは「個人メディア事業の起点」として機能し、書き手のキャリア全体を支える基盤になる。これが世界中の書き手がSubstackに移行している、構造的な理由です。
身近な話で全体像をつかむ
ちょっと身近な話で、全体像を掴み直しましょう。Substackと既存メディアの違いを、雑誌業界に例えて整理します。
従来のメディア構造は、出版社が雑誌を発行して、書店・コンビニで販売する仕組みでした。書き手はライターとして出版社に雇われ、原稿料(または印税)を受け取って、出版社が読者と接点を持つ構造。書き手と読者の間には、編集者・出版社・流通網が何重にも挟まれていた。
noteは、この構造を「書き手→noteプラットフォーム→読者」に圧縮した形です。出版社・流通・書店を全部スキップして、書き手が直接読者に届ける仕組み。ただし、読者の連絡先はnoteが管理していて、書き手は自分の読者リストを直接持っていません。「note上のフォロワー」は、noteがサービスを止めたら消えてしまう資産です。
Substackは、この構造をさらに一歩進めて「書き手が読者リストを直接所有する」形に変えました。読者のメールアドレスは書き手の手元にあり、いつでもエクスポートしてSubstack外に持ち出せる。これは、雑誌業界に例えるなら「定期購読者リストを書き手が自分で持っている」状態。出版社が倒産しても、書き手は読者と直接つながり続けられる構造です。
もう1つの違いは、配信の仕組み。noteは「投稿→読者がnoteを開いて読む」(プラットフォーム到来型)。Substackは「投稿→読者の受信箱に自動で届く」(プッシュ配信型)。読者にとっては、メールチェックの習慣の中でコンテンツが届くので、開封率と継続率がnoteより高くなる傾向があります。
分かりやすい例で言うと、noteは「コンビニの雑誌棚」で、Substackは「自宅のポストに届く定期購読誌」。読者の行動コストが違うので、書き手と読者の関係性の深さも違ってきます。深い関係性を作りたい書き手はSubstack、広い露出が欲しい書き手はnote、こういう棲み分けが自然に発生します。
業界の事例として、海外のSubstack書き手の月収中央値は、有料購読者100人・月額5ドル想定で約500ドル(月7万円程度)。1,000人を超えると月収50万円〜100万円規模。1万人を超えるトップ書き手は年収数千万〜1億円規模に達します。読者リスト規模が直接収益に変換されるシンプルな構造です。
Substackの収益化モデル4タイプと使い分け
Substackの収益化モデルは、大きく4つのタイプに分類されます。書き手の専門性・読者規模・コンテンツ性質によって、最適なモデルが変わります。最初に全体像を理解して、自分のスタイルに合うモデルを選ぶのが、長期運営成功の核心です。
タイプ1:完全無料モデル(リスト構築優先)
すべての記事を無料配信して、読者リストを最大化するモデル。直接収益はゼロですが、書籍・コンサル・講演・別商品の販売基盤として機能します。本人ブランド・専門領域での認知拡大を狙う書き手に向いています。
このモデルの強みは、購読の心理的ハードルがゼロで、読者基盤が急成長すること。書き手側の負担も、有料記事の品質管理が不要な分、軽くなります。ただし、Substack内での直接収益はないため、外部収益源(書籍・講演・商品販売)の設計が必須。長期的にはこちらが王道とも言えます。
タイプ2:単一有料プラン(月額5〜10ドル)
無料記事と有料記事を組み合わせ、有料プランを1つ用意するモデル。月額5〜10ドル、年額50〜100ドルが標準。シンプルな構造で、書き手・読者ともに分かりやすい。Substackで最も多い運用形態です。
無料記事と有料記事の使い分けは、書き手によって様々。「週1の有料記事」「月数本の有料記事+毎週の無料記事」「3記事に1記事は有料」、こういう設計があります。重要なのは、無料記事だけでも価値を感じてもらい、有料記事はその上の濃度を提供すること。「有料じゃないと読めない情報」を見せすぎると、逆に読者離れを招きます。
タイプ3:Tier化モデル(複数プラン)
有料プランを複数階層に分けるモデル。「Standard(月5ドル)」「Premium(月10ドル)」「Founding Member(年250ドル)」、こういう構造です。Tier間で受けられるコンテンツや特典が異なります。
Premium層には「月1回のZoom質問会」「限定コミュニティへの参加」「コンサル枠の優先確保」、こうした上位特典を提供します。Founding Memberは「強力に支援したい熱量の高いファン」が対象で、書き手の事業全体を支える存在になります。年250ドルでも、1万人読者中100人が加入すれば年収2.5万ドル(370万円)の安定収益が生まれます。
タイプ4:Donation/Tipモデル(投げ銭型)
基本は無料配信で、読者が任意で「投げ銭」「サポート購読」する形のモデル。固定された有料記事はなく、読者の支援意欲に依存する構造。安定収益にはなりにくいが、コミュニティ的な書き手・読者関係を作りたい書き手に向いています。
このモデルの強みは、書き手・読者の関係が「商取引」より「コミュニティ的支援」に近くなること。投げ銭をくれる読者は熱心なファンになりやすく、書き手の長期的な事業を支える基盤になります。ただし、収益予測が立てづらいので、生活の主軸にする運用には向きません。サブ収益源として活用するのが現実解です。
4タイプの使い分けは、書き手のステージ・規模・コンテンツ性質で決まります。「初期段階で読者基盤づくり→タイプ1」「読者2,000人超えたら→タイプ2に切り替え」「熱量の高いファン層が見えたら→タイプ3を追加」「コミュニティ重視なら→タイプ4併用」、こういう段階的な発展が王道パターンです。
Substackで失敗する典型3パターン
業界の事例観察と、当社のonyou0720.substack.com運用で見えてきた、Substackで失敗する典型はこの3つに集約されます。
もっとも多い失敗。読者基盤を作るために最初は無料配信、これは正しい。ですが、読者2,000人を超えても有料化を踏み切れず、書き手側の労力が報われない状態が続くパターン。「もう少し読者が増えてから」と先延ばしして、結果的に1年〜2年、無料で頑張り続けてしまう。
本来は、読者1,000〜2,000人規模で有料記事の試験運用を始めるのが業界の標準。最初の有料読者が10〜30人でも、その人達が「お金を払ってでも読みたい層」なので、書き手の方向性確認になります。少額でも「お金が動く構造」を早めに作ることが、長期運用のモチベーション維持につながります。
Substack内のプラットフォーム発見性に期待して、外部からの送客設計を怠るパターン。Substackは「読者リスト所有」が強みなぶん、新規読者を獲得するためのバズ機能が弱い。X(Twitter)・LinkedIn・noteなどでの発信と組み合わせて、初めて読者が増える構造です。
本来は、書き手が既存SNSや別プラットフォーム(note・YouTube・X)で読者を集めて、Substackに送客する流れを設計します。Substackは「最終的な受け皿」であって「集客装置」ではない、という認識が決定的に重要。SNSとの組み合わせ前提で設計すれば、Substack単体の弱みは補完されます。
最初の3ヶ月は週2〜3本ペースで投稿していたのに、半年後には月1本以下になり、1年後にはほぼ更新停止、というパターン。Substackは「定期的な受信箱への到着」が読者との関係性を作るので、更新頻度の低下は読者離れに直結します。
本来は、長期的に維持できる現実的なペース(週1本〜隔週1本)から始めるのが業界の標準。最初に飛ばしすぎず、3年・5年と続けられる更新サイクルを設計します。当社では、note記事を自動転載する仕組み(Substack配信部)を構築して、更新頻度の安定化を実現しています。仕組み化が長期運営の決定打です。
当社でonyou0720.substack.comを運用してわかった本音
当社で2026年5月にonyou0720.substack.comを正式運用開始してから、実際に手を動かして見えてきた本音を、3つの観点でお伝えします。
本音1:noteとSubstackは「補完関係」で「競合関係」ではない
これ、運用前の自分も誤解していたんですが、noteとSubstackは「どっちか選ぶ」関係ではなく「両方使い分ける」関係です。noteは日本市場の認知獲得、Substackは海外向け+リスト所有という、明確な役割分担が成立する。
当社では、note記事を書いたら自動的にSubstackにも転載される仕組み(Substack配信部 + note_to_substack_publish.py)を構築しました。1記事を書いて、note(日本市場)・Substack(海外市場+リスト所有)・MyASPメルマガ(深い顧客関係)、3つの媒体に展開する設計です。媒体ごとに役割が違うから、競合せずに補完し合う関係になります。
本音2:Substack最大の価値は「読者リストのエクスポート可能性」
Substackを実運用して、想定以上に大きいと感じたメリットが「読者リストの所有権」です。noteや他のプラットフォームは、読者のメールアドレスを書き手が直接持てません。プラットフォームがサービスを止めたら、書き手は数千人の読者と完全に切れてしまうリスクがある。
Substackは違います。読者リストのCSVエクスポート機能があり、いつでも全読者のメールアドレスを書き手側でダウンロードできます。これにより、書き手は「Substackがサービスを止めても、別のニュースレターサービスや独自ドメインで配信を継続できる」という、決定的なプラットフォームリスク回避策を手に入れられる。長期メディア運営する書き手にとっては、これだけで他のプラットフォームより圧倒的に優位です。
本音3:日本人クリエイターの参入余地が想像以上に大きい
これは運用してわかった意外な事実ですが、Substackには日本語ニュースレターがほとんどないのです。英語圏では既に飽和状態ですが、日本語コンテンツは超ブルーオーシャン。今から参入する日本人クリエイターには、先行者利益が大きく残されている領域です。
具体的に、日本語Substackでの成功要素は5つ。(1)日本国内市場で先行発信する、(2)海外日本人(在外邦人)向けにグローバル発信する、(3)英語と日本語の両方で配信して国際的影響力を作る、(4)既存のnote・MyASPと組み合わせて媒体ポートフォリオを作る、(5)プラットフォームリスク対策として読者リストをSubstackで保有する。この5要素を理解して動ける書き手は、3〜5年後に大きなアドバンテージを持つことになります。
当社で運用初期から特に意識しているのは、(5)の「プラットフォームリスク対策」の観点。MyASPメルマガで944通のアーカイブを蓄積してきた経験から、「書き手が自分でリストを持つこと」の重要性を骨身に染みて理解しています。Substackは、その延長として「メール配信×サブスク決済×SNS要素」を一体化した、次世代のメディア基盤として活用しています。
もう1つ、運用してわかった隠れた価値が、Substackの「シンプルさ」です。WordPressのテーマ設定、note Premiumプラン申請、MyASPのHTMLテンプレートカスタマイズ、これらは全て複雑で時間がかかります。Substackは設定が最小限で、書き手はコンテンツ作成だけに集中できる設計。これが、長期運用において驚くほど効いてきます。1年で書き手の生産性を1.5〜2倍に押し上げる、構造的な強さです。
Substackを今日から始める5ステップ
ここまで読んでくださった方、お疲れさまです。Substackを今日から始めるための5ステップを置いておきます。
substack.comでアカウントを作成し、サブドメイン(例:yourname.substack.com)を取得します。ニュースレターの名前・サブタイトル・著者プロフィールを設定。所要時間15〜30分です。
最初の3〜4週間で、無料記事を5〜10本投稿します。自己紹介・専門領域の核心テーマ・読者に伝えたい価値観、これらが伝わる内容で土台を作ります。文体・トーンを固める期間でもあります。
X(Twitter)・LinkedIn・note・YouTube、既存のSNSや別プラットフォームから、Substackへの送客を設計します。各投稿の末尾にSubstackリンクを設置し、定期的に告知投稿を実施。これが読者基盤の主要源泉になります。
無料読者が1,000〜2,000人を超えたら、有料プラン(月5〜10ドル)の試験運用を開始します。最初の有料記事は週1本ペース。有料化により書き手のモチベーション維持と、読者層の質的選別が進みます。
1〜2年の継続運用で、読者リストが書き手の核心資産になります。Tier化・コミュニティ機能追加・別事業との連動など、メディア事業として多角化していきます。CSV エクスポートも定期的に実施し、プラットフォームリスク対策を維持します。
シンプルな5ステップで、Substackメディアの骨格が完成します。最初の半年で読者500人、1年で2,000人、2年で5,000人、これが現実的な成長ペースです。
- ニュースレター
- メール配信形式のメディア。Substackの基本配信単位。書き手と読者が直接メールでつながる構造。
- サブスクリプション
- 定額制(月額・年額)の継続課金モデル。Substackの収益化の中核。
- Substack Notes
- 2023年リリースのマイクロブログ機能。X(Twitter)に似た短文投稿でクリエイター間の発見性を強化。
- note
- 日本国内のクリエイタープラットフォーム。Substackと役割が補完的(日本市場×海外市場、認知獲得×リスト所有)。
- MyASP(マイスピー)
- 日本の有力なメルマガ配信システム。Substackと組み合わせて媒体ポートフォリオを作る運用が業界で標準化しつつある。
よくある質問(FAQ)
- Substackとnoteの本質的な違いは?
-
最大の違いは「読者リストの所有権」です。Substackは書き手が読者メールアドレスをエクスポート可能、noteは不可。配信形式も、Substackはプッシュ型(受信箱到達)、noteはプラットフォーム到来型。それぞれ補完関係で使い分けが王道です。
- Substackの手数料は?
-
有料購読売上に対して10%がSubstack手数料、それとは別に決済処理手数料(Stripe経由)が約2.9%+0.3ドル/件発生します。実質的な書き手の取り分は売上の約86〜87%。業界の標準的なプラットフォーム手数料より低い水準です。
- 日本語のSubstackは可能?
-
はい、日本語コンテンツも問題なく配信可能です。エディタは日本語入力に対応し、メール配信も日本語で正常に届きます。ただし、日本人読者の Substack 認知度はまだ低いため、note・X・LinkedInなどから送客する設計が必須です。
- 既存メルマガリストをSubstackに移行できる?
-
はい、CSVインポート機能で既存リストの一括移行が可能です。MyASP・Mailchimp・ConvertKitなど、別のメルマガサービスからのデータ移行に対応。逆方向(Substackから他サービスへ)も同様にエクスポート可能で、プラットフォームロックインがない設計です。
- Substackの収益化モデル比較は?
-
業界で語られる目安は以下です。
モデル 強み 適合ステージ 完全無料モデル リスト拡大スピード 初期〜中期 単一有料プラン シンプル・分かりやすい 中期〜長期(読者2,000人〜) Tier化モデル 熱量高い層から大きな収益 長期(読者5,000人〜) Donation/Tip コミュニティ的関係性 サブ収益として併用 ステージと書き手スタイルに応じて使い分けます。
まとめ
では、結局Substackとは、こういうことです。
- Substackの核心は「海外版note」ではなく「メール配信×サブスク決済×SNS的発見が一体化した、書き手主権のニュースレタープラットフォーム」
- 本質は投稿頻度ではなく、読者の受信箱に直接届く「資産」の積み上げ
- noteとSubstackは補完関係、両方を組み合わせて媒体ポートフォリオを作るのが業界の王道
プラットフォームリスクに左右されず、書き手が自分のメディアを所有する。これがSubstackの構造的価値です。日本人クリエイターには、まだ大きな先行者利益の余地が残されています。検討しているなら、まずアカウント開設(15分)から始めてみてください。
