WordPressを5分で理解する|マーケ・ファネル用語集

WordPress』って、毎日のように耳にする言葉ですが、その正体をちゃんと説明できますか?

株式会社Cameen 西村温裕ことおんゆーです。

この記事でわかること
  • WordPressとは「ブログ作成ツール」ではなく「Web上のあらゆる情報発信基盤を、コードを書かずに自分の所有物として組み立てる装置」のこと
  • 本質は機能ではなく「データと表示と運用」の3層構造を自分の手に握り続けられること
  • WordPressを正しく選ぶための5要件と、安易にWixやSTUDIOを選ぶと後悔する理由
  • うちで6サイト運用してわかった、WordPressの本音と落とし穴
  • 初心者がゼロから立ち上げるための実践5ステップ

で、SNSを開いてもマーケの本を開いても「WordPressは時代遅れ」「もうノーコードで十分」と。いやちょっと待ってください。そもそもWordPressって何ですか?と聞かれて、ブログを作るツールです、と答えるのは半分しか正解じゃないんですよね。

なんとなくのイメージはあると思います。無料で使えるブログサービスでしょう、テーマを入れたらサイトができるんでしょう、と。でも「じゃあWixやSTUDIOやペライチと、本質的に何が違うんですか?」と聞かれると、意外と詰まる方が多い。これ、自分だけだと思ってませんか?

うちの事業ではWordPressを6サイトで日常運用しています。集客LP、コーポレートサイト、ブログ、教材会員サイト、ECサイト、用語集メディア。それぞれ用途が違うし、テーマもプラグイン構成も違う。その経験の中で見えてきたのは、WordPressは単なるブログツールじゃなくて、「Web上で発信するすべての情報を、自分の所有物として組み立てて運用するための土台」だということです。

もう1つ繰り返し感じるのは、「WordPressを選ばないと、自分の手で資産を作れない」という現実。WixやSTUDIOで作ったサイトは、その会社が値上げしたら従うしかない、サービスが終わったら全部消える、データを取り出すのも自由じゃない。WordPressは「自分のサーバーに自分のデータを置いて、自分のドメインで運用する」設計だから、外部都合に振り回されません。

今回はその今さら聞けないWordPressを、表面的な解説ではなく、構造の核心とうちで6サイト運用してきた実体験まで一気に深掘りしていきます。読み終わる頃には、自分の事業でWordPressを選ぶべきか、別の選択肢を取るべきかが、紙に書き出せるはずです。

目次

結論:WordPressの核心は「ブログ作成ツール」ではなく「Web資産の所有権を握る装置」

結論

WordPressはよく「世界一使われているブログ作成ツール」と説明されるんですが、これだとWordPressの本質が見えません。本当の意味はもっと深いところにあります。

WordPressの本当の正体は、「Web上の情報発信基盤を、ライセンス契約や外部サービスに依存せず、自分のデータ・自分のデザイン・自分のロジックとして、コードを書かずに組み立てて運用するためのオープンソースCMS」のことなんです。単なるブログツールではなく、コーポレートサイトもECもLPも会員サイトも、すべて1つの土台で構築できる汎用フレームワークです。

業界の体感として、世界の全Webサイトの約43%がWordPressで動いています(W3Techs調査の業界一般値)。CMSという分野に絞ると約62%のシェア。これだけのシェアを握っている理由は機能の豊富さではなく、「自分の所有物として運用できる自由度」が他のサービスと比べて圧倒的に高いからなんですよね。

WordPressは2003年にMatt Mullenweg氏らによってリリースされた、PHPで書かれたオープンソースのソフトウェアです。誰でも無料でダウンロードして、自分のサーバーにインストールして使えます。中身が公開されているから、世界中のエンジニアがプラグインやテーマを作り、それが集まって巨大なエコシステムになっている。これがWordPressの基本性格です。

大事なのは「WordPress.com」と「WordPress.org」を混同しないこと。.comはAutomattic社が運営するレンタルサービスで、機能制限あり。.orgが本来のWordPress本体で、自分のサーバーに入れて自由に使える方です。この記事でWordPressと呼んでいるのは、後者の.orgのほうです。集客や事業運用で本気で使うなら.org一択です。

WordPressの真の価値は「データの所有権」「拡張の自由度」「コミュニティの厚さ」の3つに集約されます。自分でサーバーを借りて、自分でデータを保持し、自分で表示を組み立てる。だから外部サービスがなくなっても消えないし、月額で値上げされても従わなくていい。Web上の自分の家を、自分の名義で持つ感覚なんです。

なぜ世界の43%がWordPressを選んでいるのか

もう少し深く掘ります。世界の43%のサイトがWordPressを選んでいる理由を、表面ではなく構造で整理します。

第一の理由は「無料でオープンソース」だからです。ライセンス料がゼロで、改変も再配布も自由。事業を始める初期コストが圧倒的に低い。海外のサーバー会社では月額数百円から運用できるし、国内でも月1,000円前後で本格的なサイトが動かせます。WixやSTUDIOの月額3,000〜5,000円と比べると、長期で見たコスト差は数十万円〜数百万円規模になります。

第二の理由は「プラグインで何でも拡張できる」点。WordPressの公式プラグインディレクトリには6万本以上のプラグインが登録されていて、お問い合わせフォーム、SEO対策、決済機能、会員管理、メルマガ連携、すべてプラグインを入れるだけで実装できます。ゼロからコードを書く必要がない。これは業界の他のCMSと比べて圧倒的なアドバンテージなんですよね。

第三の理由は「テーマでデザインを自由に変えられる」こと。WordPressのテーマは無料・有料合わせて1万本以上存在します。日本国内ではSWELL、SANGO、AFFINGER、JIN、Cocoon、TCDといったテーマが定番で、特にSWELLは2021年以降にシェアを急伸させて、現在は事業者向けで圧倒的に支持されています。テーマを切り替えるだけでサイト全体のデザインが変わるので、運用しながら見た目を進化させられます。

第四の理由は「コミュニティと情報量」。日本語の解説記事だけで数百万件、YouTube解説動画も無数。困った時にググれば必ず答えが見つかる。これ、Wixで困った時の検索結果の少なさを体験すると、痛感します。WordPressは「みんなが使ってる」こと自体が、最大の安心材料になっているんです。

第五の理由は「SEOに強い」こと。WordPressはGoogleが推奨する構造を素直に出力できる設計で、All in One SEOやYoast SEO、Rank Mathといったプラグインを入れれば、メタディスクリプション・構造化データ・サイトマップ・パンくず、すべて適切に出力されます。検索流入を本気で取りたい事業者にとって、これは無視できない要素です。

第六の理由は「事業の出口戦略にも対応できる」点。サイト売買マーケット(ラッコM&A、サイトM&A等)で取引されるサイトの大半がWordPress製です。事業を売却する時にも資産価値がつきやすい。「自分のサーバーに自分のデータがある」状態だからこそ、譲渡や移管がスムーズに進むんですよね。

WordPressの内部で何が動いているか

WordPressの内部で、具体的に何が動いているか。利用者の頭の中で何が起きているかを5段階で整理します。

ステージ1:ドメインとサーバーの契約

利用者は最初に「ドメイン」(yoursite.com 等の住所)と「サーバー」(データを置く場所)を契約します。国内ではエックスサーバー、ConoHa WING、ロリポップ、ColorfulBoxなどが定番。年間1万〜3万円程度のコストで本格運用できる環境が手に入ります。

この段階で「自分のサーバーに自分のドメインで運用する」という所有権の構造が確立します。WixやSTUDIOだと相手のサーバーにサブドメインで間借りする状態なので、ここの感覚が決定的に違うんです。WordPressユーザーは「自分の土地と建物を持っている」感覚で運用を始めます。

ステージ2:WordPress本体のインストール

サーバーの管理画面から「WordPress簡単インストール」を実行すると、約5分で本体がインストールされます。MySQL(データベース)とPHP(プログラム)がサーバー上にセットアップされ、管理画面のURLが発行されます。

インストール後はブラウザで管理画面にログインして、ダッシュボードから記事投稿・固定ページ作成・メディア管理・設定変更、すべてできます。コードを書かないでサイトが組み立てられる、というのはここから始まります。利用者の頭の中では「これだけで本格的なサイトの土台ができたのか」という感覚が芽生える瞬間です。

ステージ3:テーマ選定と初期設定

次にテーマを選びます。テーマはサイトの見た目とブロックエディタ機能を決める重要な選択です。事業者向けにはSWELL(17,600円)、SANGO(14,800円)、AFFINGER(14,800円)、JIN:R(19,800円)、SNOW MONKEY(月額制)などが定番。無料ならCocoonが圧倒的に強いです。

テーマを決めた後は、サイトタイトル、パーマリンク設定、トップページ表示、メニュー設定、サイドバーウィジェット、こうした基本設定を済ませます。ここまでで「最低限のWebサイト」が立ち上がっている状態。所要時間は数時間〜1日程度です。

ステージ4:プラグインで機能拡張

プラグインを入れて機能を拡張していきます。事業者必須のプラグインはおおむね決まっていて、お問い合わせフォーム(Contact Form 7、WPForms)、SEO対策(All in One SEO、Rank Math)、セキュリティ(SiteGuard、Wordfence)、バックアップ(UpdraftPlus、BackWPup)、キャッシュ(WP Super Cache、LiteSpeed Cache)。10〜15本前後を入れるのが標準です。

注意点として、プラグインを入れすぎるとサイトが重くなる、相性問題でエラーが出る、セキュリティリスクが増える、こういう副作用があります。利用者の頭の中では「便利だから全部入れたい」と思いがちなんですが、業界の本音は「必要最小限に絞る」のが正解です。プラグインは数より質、なんですよね。

ステージ5:コンテンツ運用と継続改善

記事や固定ページを投稿し、運用フェーズに入ります。WordPressのブロックエディタ(Gutenberg)は、見出し、画像、段落、リスト、表、ボタン、こうしたブロックを組み合わせてページを作る方式。Wixのドラッグ&ドロップとは違いますが、慣れれば直感的に編集できます。

運用フェーズでは、定期的な記事追加、SEO改善、表示速度の最適化、セキュリティ更新、こうした作業が日常になります。利用者の頭の中では「サイトは作って終わりじゃない、育てていくもの」という感覚に変わっていく。WordPressユーザーは皆、この継続改善フェーズを通って成熟していきます。

身近な話で全体像をつかむ

ちょっと身近な話で、全体像を掴み直しましょう。

引っ越しの時の住まい選びに置き換えてみます。あなたが新しい街に引っ越すとき、選択肢は大きく3つあります。(1)ウィークリーマンション、(2)賃貸アパート、(3)持ち家。それぞれ自由度・コスト・責任の重さが違いますよね。

(1)ウィークリーマンションは、家具家電が揃っていて即入居できる。これがペライチやJimdoの感覚です。すぐ使えて手軽だけど、自分の好みに改装はできないし、長期で住むとコストがかさむ。短期の用途には向いてるけど、生活拠点としては弱い。

(2)賃貸アパートは、ある程度の自由はあるけど大家のルールに従う必要がある。これがWixやSTUDIOです。デザインは自由に組めるけど、運営会社が値上げしたら従うしかないし、サービスが終わったら退去するしかない。データを持ち出すのも自由じゃない。

(3)持ち家は、自分の土地に自分の建物を建てる。これがWordPressの感覚です。初期に少し手間がかかるけど、一度建てたら自分のものだし、リフォームも自由、改築も自由、子供に譲ることもできる。WordPressで作ったサイトは、自分のサーバーに自分のデータを置いて、自分のドメインで運用する持ち家構造。だから外部に振り回されません。

業界の例として、長く事業を続けている発信者・経営者の多くが、最終的にWordPressに落ち着いています。理由は単純で、5年10年と続けるなら「持ち家のほうが結果的に安いし自由」だから。Wixで5年運用すると月額3,000円×60ヶ月=18万円、WordPressなら月額1,000円×60ヶ月=6万円。差額の12万円でテーマやプラグインを買って、もっと自由度を高められます。

逆に、WordPressが向かないケースもあります。1〜2ヶ月だけ使う期間限定キャンペーンサイト、メンテナンスする人を社内に置けない超小規模事業、技術的な不安が極端に強い方。こういう場合はペライチやSTUDIOの方が運用がラクです。ツール選定は「事業の長さ」と「メンテナンス体制」で決まります。

WordPressを選ぶべき5要件

5要件のうち3つ以上当てはまるならWordPress

WordPressは万能ではありません。事業の性質と要件によって最適解は変わります。下記5要件のうち3つ以上当てはまるなら、WordPressを選ぶべきです。逆に2つ以下ならノーコードツールの方が向いている可能性が高い。判断軸を整理します。

要件1:3年以上継続運用する予定がある

事業の柱として3年以上Webサイトを運用する予定があるなら、WordPressの長期コスト優位性が活きてきます。月額1,000円前後の運用コストは、3年で3.6万円、5年で6万円。これに対しノーコードSaaSの月額3,000〜5,000円は、3年で10.8〜18万円、5年で18〜30万円かかります。長く使うほど差が開きます。

逆に「1年だけのキャンペーン用」「3ヶ月限定の告知LP」のような短期用途なら、初期セットアップが速いペライチやSTUDIOの方が合理的。WordPressは長距離走向け、ノーコードは短距離走向け、と覚えると判断が早くなります。

要件2:SEO検索流入を本気で取りたい

Google検索からの流入を月数千〜数万PV単位で取りたいなら、WordPress一択です。理由は単純で、SEOプラグイン(All in One SEO、Rank Math、Yoast)による細かい最適化、構造化データ出力、サイトマップ生成、AMP対応、こうしたSEO要素がWixやSTUDIOより圧倒的に強いから。

業界の事例として、検索流入で月数万PVを稼ぐメディアサイトの大半がWordPressで動いています。記事の量産、内部リンクの設計、表示速度の最適化、E-E-A-T対策、これらを徹底できる柔軟性が、検索エンジンとの相性を決めています。SEOで勝つ前提なら他の選択肢は事実上ありません。

要件3:独自のロジック・機能拡張が必要

会員サイト、教材販売、メルマガ連携、Stripe決済、独自のフォーム処理、外部APIとの連動、こうした独自機能が必要なら、WordPressのプラグイン拡張性が決定的に活きます。WixやSTUDIOは「用意された機能の範囲」でしか動けませんが、WordPressは「世界中のエンジニアが作った6万本のプラグイン」から自由に組み合わせられます。

必要な機能が標準プラグインに無い場合でも、PHPでカスタムプラグインを書けば自分専用の機能を追加できる。ここがオープンソースの強みです。事業が成長して要件が複雑になるほど、WordPressの自由度の価値が増していきます。

要件4:データの所有権を握っておきたい

事業の中核データ(会員情報、記事資産、購入履歴、顧客データ)を、外部サービスのサーバーではなく自分のサーバーに置いておきたいなら、WordPress一択です。Wixで作ったサイトのデータは、原則として完全エクスポートできません。STUDIOも同様。事業を移管する時、別ツールに乗り換える時、廃業する時、すべて制約があります。

WordPressは自分のサーバー上にMySQLデータベースを持ち、すべての記事と設定がそこに格納されています。バックアップも自分のサーバーから自由に取得できるし、別のサーバーに移すのも自由。事業の資産として継承できる構造になっている、というのは大きな安心材料なんですよね。

要件5:将来サイトを売却・譲渡する可能性がある

事業の出口戦略としてサイトの売却・譲渡を視野に入れているなら、WordPress必須です。サイト売買マーケット(ラッコM&A、サイトM&A、SiteStock)で取引されるサイトの90%以上がWordPress製。買い手も「WordPressであること」を前提に評価額を提示します。

逆にWixやSTUDIOのサイトは、譲渡時にデータの移管が困難で、買い手から敬遠されることが多い。事業を資産として育てて、最終的に売却益を得る戦略を取るなら、最初からWordPressで構築するのが業界の常識になっています。

5要件のうち3つ以上が当てはまる事業者は、WordPressを選ぶことで長期的なリターンが最大化されます。逆に2つ以下なら、ノーコードツールでも十分。事業の性質を冷静に見極めて、最適な選択をしてください。

WordPressで失敗する典型3パターン

うちの事業でWordPressを6サイト運用してきた中で、業界の他の事業者の失敗事例も含めて見えてきた、典型的な失敗パターンはこの3つに集約されます。

パターン1:無料テーマ・無料サーバーで始めて挫折する

初期コストを抑えたい気持ちで、無料テーマと無料サーバーで始めてしまうパターン。一見お得に見えますが、表示速度が遅い、カスタマイズが困難、サポートが無い、結果として作業時間が膨大になり挫折するケースが多い。

うちの推奨は、サーバーは月額1,000〜2,000円の有料(エックスサーバー、ConoHa WING)、テーマは有料(SWELL等、初期費用1.7万円)。合計2万円の初期投資で、運用が劇的にラクになります。「無料で始めて時間を浪費する」より「2万円で時間を買う」方が圧倒的に合理的です。

パターン2:プラグインを入れすぎて重くなる・壊れる

「便利そうだから」とプラグインを20本30本と入れてしまうパターン。サイトが重くなる、プラグイン同士の相性問題でエラーが出る、セキュリティリスクが増える、すべて起こります。

うちの基準は「プラグインは10〜15本まで」。お問い合わせフォーム、SEO、セキュリティ、バックアップ、キャッシュ、画像最適化、SNS連携、こうした必須機能だけに絞ります。テーマに同じ機能がある場合はプラグインを入れない。「機能の重複」が一番のトラブル源なんですよね。

パターン3:バックアップを取らずに事故で全データ消失

「サーバー側でバックアップしてるはず」と思い込み、自分でバックアップを取らずに運用するパターン。テーマ更新で表示が壊れた、プラグイン競合でログインできない、ハッキングで全データ書き換えられた、こうした事故は業界では珍しくありません。

うちはUpdraftPlusという無料プラグインで、週1回の自動バックアップをGoogle Driveに保存しています。万一の時に直前の状態に戻せる安心感は大きい。バックアップは保険と同じで、必要になって初めて価値がわかる仕組みなんですよね。

うちで運用してわかった本音

うちの事業ではWordPressを6サイト同時運用しています。集客LP、コーポレートサイト、ブログメディア、教材会員サイト、ECサイト、用語集メディア。その経験からわかった本音をお伝えします。

本音1:テーマ選びで運用の8割が決まる

うちで6サイト触ってきて痛感するのは、テーマ選びの重要性です。テーマがダメだと、毎日の記事投稿が苦痛になる。テーマが良いと、編集作業そのものが速くなる。うちはほぼ全サイトをSWELLで統一していて、理由は「ブロックエディタとの相性が圧倒的に良い」ことに尽きます。

業界では「SWELLは事業者向けの最適解」という評価が定着していて、うちも実体験から同意します。月額3,000円のWixを5年使うより、SWELL買い切り1.7万円を5年使う方が、コストも自由度も完全に上。テーマ選びは長期投資です。

本音2:プラグインは「足し算」より「引き算」

うちは新規サイトを立ち上げる時、まず必須の10本だけを入れて、運用しながら必要に応じて足していく方式を取っています。最初から20本30本入れると、相性問題やパフォーマンス劣化で大変なことになる。プラグインは足し算より引き算、これがうちの運用ルールです。

具体的にうちの必須10本は、Contact Form 7(フォーム)、All in One SEO(SEO)、SiteGuard WP Plugin(セキュリティ)、UpdraftPlus(バックアップ)、EWWW Image Optimizer(画像最適化)、Site Kit by Google(アナリティクス連携)、Yoast Duplicate Post(複製)、Advanced Custom Fields(カスタムフィールド)、WP Multibyte Patch(日本語対応)、Classic Editor互換用(必要に応じて)。この構成で大半のサイトが運用できます。

本音3:サーバー選びでサイト速度の半分が決まる

これはうちで実際に複数サーバーを試した経験から言うんですが、サーバー選びでサイトの表示速度の半分が決まります。安いサーバーは応答速度が遅い、共有環境で他サイトの影響を受ける、結果としてSEOにも悪影響が出ます。

うちの推奨はエックスサーバーかConoHa WINGの2択。月額1,000〜2,000円の価格帯で、応答速度・安定性・サポート品質、すべて業界トップクラスです。月額300〜500円の格安サーバーで節約しても、サイト速度が遅くて検索順位が落ちたら本末転倒。サーバーは事業の足回り、ケチるとあとで響きます。

もう1つ伝えたい本音は、サイトを増やす時の運用コストです。1サイトと6サイトでは管理負荷が全然違う。テーマ更新、プラグイン更新、バックアップ確認、表示速度監視、これを6サイト分やるのは結構大変です。うちはMainWP(複数サイト一元管理プラグイン)を入れて、6サイトを1画面でまとめて管理しています。事業が拡大する見込みがあるなら、こういう運用ツールも視野に入れておくと後がラクです。

もう一つ重要なのが、「WordPressは作って終わりじゃない、育てて終わりもない」という認識。日々の更新、月次のメンテナンス、年次のリニューアル、こうした継続作業を前提に設計するのが正しい運用です。「立ち上げて放置」だと半年で壊れます。継続コストと継続時間を見積もったうえで導入を決めてください。

ゼロから立ち上げる5ステップ

ここまで読んでくださった方、お疲れさまです。WordPressをゼロから立ち上げる手順を、5ステップで置いておきます。所要時間は週末の2日間で完了します。

STEP1
ドメインとサーバーを契約する

ドメインはお名前.comかムームードメインで年間1,500円前後。サーバーはエックスサーバーかConoHa WINGの月額1,000〜2,000円プラン。両方の契約に30〜60分。サイトの住所と土地を確保する最初のステップです。

STEP2
WordPress簡単インストールを実行する

サーバーの管理画面から「WordPress簡単インストール」を選び、サイト名・管理者ID・パスワードを入力。約5分でインストール完了。SSL設定も同時にONにして、httpsで運用できる状態にします。

STEP3
テーマをインストールして初期設定する

SWELLを購入(17,600円)してダウンロード、管理画面の「外観→テーマ」からアップロードして有効化。サイトタイトル、パーマリンク設定(投稿名にする)、トップページ表示、メニュー、こうした基本設定を済ませます。所要時間1〜2時間。

STEP4
必須プラグイン10本を入れて設定する

Contact Form 7、All in One SEO、SiteGuard WP Plugin、UpdraftPlus、EWWW Image Optimizer、Site Kit by Google、Yoast Duplicate Post、Advanced Custom Fields、WP Multibyte Patch、Akismet。各プラグインの初期設定まで含めて3〜4時間。

STEP5
最初の記事と固定ページを投稿する

トップページ、自己紹介、お問い合わせ、プライバシーポリシー、こうした基本の固定ページを作成。最初のブログ記事を1本投稿して動作確認。Google Search ConsoleとGoogle Analyticsの登録までやって、運用開始準備完了です。

シンプルですが、この5ステップで機能するWordPressサイトの骨格が完成します。あとは記事を書いて、機能を追加して、デザインを磨いていく継続作業。立ち上げ自体は週末の2日間で十分です。

セットで知っておくべき関連用語
CMS(コンテンツ管理システム)
コードを書かずに記事や固定ページを管理・公開できる仕組み。WordPressはCMSの代表格。
テーマ
WordPressサイトの見た目とブロック機能を決めるパッケージ。SWELL、SANGO、Cocoonなどが定番。
プラグイン
WordPressに機能を追加する拡張パーツ。フォーム、SEO、セキュリティ、バックアップなどがプラグインで実装される。
ブロックエディタ(Gutenberg)
WordPress 5.0以降の標準エディタ。見出し・段落・画像などのブロックを組み合わせて記事を作る方式。
サーバー
WordPressのデータとプログラムを置く場所。エックスサーバー、ConoHa WINGなどが国内の定番。

よくある質問(FAQ)

WordPressの初期費用と運用コストはいくらかかりますか?

業界の体感では、初期費用が2〜3万円(ドメイン+サーバー初期+有料テーマ)、運用コストが年間1.5〜3万円(サーバー月額1,000〜2,000円+ドメイン年1,500円)が標準的なレンジです。事業規模に応じて変動します。

プログラミング知識がなくても運用できますか?

はい、運用できます。WordPressのブロックエディタは直感的な操作で、HTMLやCSSを書かなくても記事と固定ページが作れます。ただし、トラブル時の対応(プラグイン競合、テーマ不具合)は調べる力が必要になります。

WixやSTUDIOから移行できますか?

記事の本文と画像は手動で移行できますが、デザインやレイアウトは作り直しになります。Wixのデータエクスポート機能は限定的で、完全な自動移行はできません。業界の標準は「移行を機にデザインを刷新する」アプローチです。

WordPressのセキュリティは大丈夫ですか?

適切に対策すれば問題ありません。SiteGuard WP PluginやWordfenceの導入、管理画面URLの変更、ログイン回数制限、自動更新の設定、こうした基本対策で大半の攻撃は防げます。バックアップとセットで運用するのが業界の標準です。

主要CMSのシェアと特徴を比較すると?

業界で語られる目安は以下です。

CMSWeb全体シェア主な用途
WordPress約43%ブログ・コーポレート・EC・LP全般
Shopify約4%EC専門
Wix約2.6%個人サイト・小規模ビジネス
Squarespace約2%デザイン重視のポートフォリオ

事業の性質と長期計画に応じて使い分けます。

まとめ

で、結局WordPressとは、こういうことです。

  • WordPressの核心は「ブログ作成ツール」ではなく「Web資産の所有権を握る装置」
  • 本質は機能ではなく「データ・表示・運用」の3層を自分の手に握り続けられること
  • 5要件のうち3つ以上当てはまる事業者は、WordPressを選ぶことで長期的なリターンが最大化される

Webサイトは作って終わりじゃなくて、育てていく資産です。自分の所有物として5年10年と運用する前提で考えるなら、WordPress以外の選択肢はほぼ無い、というのがうちの結論です。検討しているなら、まずはサーバーとドメインの契約から始めてみてください。

ではでは。

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この記事を書いた人

株式会社Cameen代表 西村温裕(Haruhiro)。2019年からコンテンツビジネスを8年運営。

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