E-E-A-Tの意味と活用方法|マーケティング・コンテンツビジネス用語

E-E-A-T』って、ぶっちゃけ何のことか、ちゃんと説明できますか?

株式会社Cameen 西村温裕ことおんゆーです。

この記事でわかること
  • E-E-A-Tとは「SEOテクニック」のことではなく「Googleが情報の信頼性を判断するための4要素フレームワーク」のこと
  • 本質はGoogleアルゴリズムの加点項目ではなく、読者がコンテンツを信頼するための骨格
  • E-E-A-Tを構成する4要素(Experience/Expertise/Authoritativeness/Trustworthiness)の意味と相互関係
  • うちで運用してわかった「E-E-A-T設計の現場の本音」
  • E-E-A-Tを意識した記事設計の実装STEP5つ

近年、SEO界隈で「E-E-A-T対策」「E-E-A-Tスコア」「YMYL領域だからE-E-A-Tが重要」、こういうフレーズを毎日のように見かけます。コンテンツマーケティング系の発信者も「E-E-A-Tを満たした記事を書きましょう」と語る。これだけ言葉が浸透しているのに、いざ「で、E-E-A-Tって何の頭文字?」と聞かれると、答えに詰まる方が多いんですよね。

「専門性とか権威性とかでしょ?」とぼんやり答える人もいれば、「Googleアルゴリズムの評価指標」と答える人もいる。でも、それだけだと「何をどう実装するか」が見えてこない。これ、自分だけだと思ってませんか?

うちの事業ではコンテンツマーケティングを軸にしていて、ブログ記事・メルマガ・LP・教材・用語集記事、すべてのコンテンツでE-E-A-Tを意識した設計を運用しています。受講生のサポートでもE-E-A-Tの実装相談は本当に多くて、話を深掘りしていくと、ほぼ全員「4要素の意味は知ってるけど、自分の記事のどこに落とし込むかわからない」という共通パターンが見えてきました。

もう1つよく観察するのが、「E-E-A-T=資格と肩書きを並べること」という誤解。著者プロフィール欄に資格を10個書けばE-E-A-Tが上がる、そう思ってる方が多いんです。でも実際にうちで何百本も記事を運用してきた感覚として、E-E-A-Tの本丸はそこじゃない。本文の中で「経験者しか書けない具体」が出ているかどうか、そっちのほうが圧倒的に効きます。

今回はその今さら聞けないE-E-A-Tを、表面的な「専門性・権威性・信頼性」の解説ではなく、4要素の中身分解と、うちでコンテンツ運用してわかった現場の本音まで一気に深掘りしていきます。読み終わる頃には、自分の記事をどう書き直せばE-E-A-Tが立ち上がるか、紙に書き出せるレベルになっているはずです。

目次

結論:E-E-A-Tの核心は「SEO技法」ではなく「読者の信頼を獲得する骨格」

結論

E-E-A-Tは、よく「Googleアルゴリズムの評価指標」と説明されるんですが、これだとE-E-A-Tの本質が見えません。本当の意味はもっと別のところにあります。

E-E-A-Tの本当の正体は、「読者が情報を信頼するために脳内で無意識にチェックしている4つの基準を、コンテンツ側で言語化したもの」です。Googleはこの4要素を「自社の検索品質評価ガイドライン」に組み込んでいるだけで、起源は人間が情報を信じる時の心理メカニズムにあります。

4要素はそれぞれ、Experience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)。元々は2014年にGoogleが「E-A-T(3要素)」として打ち出し、2022年12月に「Experience(経験)」が追加されて4要素になりました。Eが2つ並ぶ形になったのは、この時の追加が背景にあります。

うちの事業の体感として、E-E-A-Tを「SEOスコア」として捉えると、施策が小手先になります。著者欄に肩書きを並べる、外部リンクから引用を貼る、こういう表層的な対策で終わってしまう。本来は「この情報、本当に信じていいのか?」という読者の問いに、本文の中身で答える設計のことなんです。

具体的にE-E-A-Tが高い記事の特徴を挙げると、(1)書き手自身の一次体験が文章の至るところに出ている、(2)業界の標準値と自社の数字を併記して比較できる、(3)失敗事例も含めて言語化されている、(4)出典が明示されている、こういう設計です。要するに、読者が「あ、この人は本当にやってる人だ」と数十秒で判断できる骨格を、本文の中に組み込むこと。これがE-E-A-Tの実態です。

なぜGoogleは「E-E-A-T」という4要素を打ち出したのか

もう少し深く掘ります。なぜGoogleはこの4要素を打ち出したのか。背景を整理します。

E-A-T(当時は3要素)が初めてGoogleの「検索品質評価ガイドライン」に登場したのが2014年。ガイドラインの対象は、Googleが世界中で雇っている検索品質評価者(human raters)で、彼らが検索結果の質を採点する時の基準として整理されたものです。アルゴリズムの直接スコアではなく、評価者の判定軸という位置付けでスタートしました。

背景には、検索結果の信頼性問題がありました。2010年代前半、医療・健康・金融・法律、こうした人生に関わる情報領域で、根拠の弱い記事が上位表示される現象が頻発。SEOテクニックだけで上位を取った記事が、読者の人生判断を誤らせる事態が問題視されました。Googleはこの領域を「YMYL(Your Money or Your Life)」と定義し、特に厳しい品質基準を要求するようになります。

2022年12月、Googleは「Experience(経験)」を追加してE-E-A-Tの4要素体制に拡張しました。理由は、ChatGPTに代表される生成AIの台頭。AIは膨大な情報を流暢にまとめられるが、書き手自身の一次体験は持たない。だからこそ「実際に体験した人が書いた情報」の価値が相対的に上がる、というのがGoogleの判断でした。

業界の体感として、Experience追加後の検索結果は、確かに「一次体験のある記事」が押し上げられる傾向が強くなっています。化粧品レビューでも、メーカー公式情報をまとめただけの記事より、実際に半年使った個人のレビュー記事のほうが上位に来るケースが増えました。SEOの世界が、AI出力との差別化を「体験の有無」で測る方向にシフトしています。

もう1つ重要なのが、E-E-A-Tの位置付けはあくまで「評価ガイドラインの観点」であり、Googleのアルゴリズムに直接E-E-A-Tスコアが存在するわけではない、という点。Googleは公式に「E-E-A-Tという直接スコアはない」と発言しています。だから「E-E-A-Tを高めれば順位が上がる」という単純な式は成り立たない。アルゴリズムが拾える間接シグナル(著者情報・サイトの信頼指標・参照リンク等)を通じて、結果的にE-E-A-T的な記事が評価される構造です。

業界の進化として、E-E-A-Tの実装で「著者情報の構造化データ(author schema)」を整備するサイトが急増しています。記事ページのHTMLに著者のプロフィール・経歴・実績を機械可読な形で埋め込むことで、検索エンジン側に著者の信頼性シグナルを渡す手法。これは効果が確認されており、業界の標準実装になりつつあります。

4要素それぞれが評価する「中身」を分解する

4要素それぞれが、コンテンツの何を評価しているのか。中身を分解します。

要素1:Experience(経験) – 書き手自身が体験したか

2022年に追加された最新要素。書き手が当該テーマを実際に体験しているかどうかを問います。本を10冊読んで書いた記事より、自分で1回試した記事のほうが、Experienceの観点では高評価です。

読者の脳内で起きているのは「この人、本当に自分でやったの?」という問い。書き手の経験が言語化されているかどうかで、信頼の入口が決まります。具体的な数字・固有の場面・予想外の出来事、こういう要素が本文中に出ていると、Experienceが立ち上がります。

要素2:Expertise(専門性) – そのテーマに精通しているか

書き手が当該テーマの専門知識を持っているかどうかを問います。資格・学歴・職歴も評価対象ですが、本丸は「専門用語の使い分け」「最新情報のキャッチアップ」「業界内の文脈理解」、こうした実務的な知識深度です。

読者の脳内で起きているのは「この人、ちゃんと業界のことわかってる?」という問い。専門家が読んでも違和感のない用語選択・概念定義ができているかどうかで、Expertiseが評価されます。表面的な検索結果のまとめでは、Expertiseは立ちません。

要素3:Authoritativeness(権威性) – 業界内で認知されているか

書き手やサイトが、業界内でどれだけ認知されているかを問います。他サイトからの参照リンク、業界メディアでの言及、SNSでの引用、こうした外部評価が指標になります。「業界の中で名前を聞いたことがあるか」というレベルの認知です。

読者の脳内で起きているのは「他の人もこの人を信頼してるの?」という問い。社会的証明の原理が働く領域で、第三者からの言及が積み重なるほどAuthoritativenessが立ちます。新規参入者には時間がかかる要素です。

要素4:Trustworthiness(信頼性) – サイト全体が安全で正確か

4要素の中で最も基盤になる要素。サイト全体が安全で、情報が正確で、運営者が透明であるかを問います。SSL対応・運営者情報の明示・問い合わせ窓口・特商法表記・プライバシーポリシー、こうした基本整備がベースです。

読者の脳内で起きているのは「このサイト、ちゃんとしてる会社?」という問い。サイトのデザインがチープだったり、運営者情報がなかったりすると、本文の内容がいくら優れていてもTrustworthinessが立ちません。E-E-A-Tの土台となる要素です。

4要素の関係性を整理すると、TrustworthinessがE-E-A-Tの基盤(土台)、Experience/Expertise/Authoritativenessが上部構造、というピラミッド構造です。Googleも公式に「Trustが最重要」と発言しており、4要素の中でも基盤要素として位置付けられています。Trustが崩れると他3要素がいくら高くても全体が機能しません。

身近な話で全体像をつかむ

ちょっと身近な話で、全体像を掴み直しましょう。

近所で病院を選ぶ時のことを思い出してください。新しい街に引っ越して、初めて内科に行こうとしている、と仮定します。Google検索で「近所 内科 評判」と打って、上位に出てきた3つの病院を比較する場面。

病院Aは公式サイトに「院長:山田太郎、医師歴30年、専門分野は循環器内科」と書いてある。病院Bは「最新設備完備、患者様第一」とふんわりした宣伝文だけ。病院Cはサイト自体が存在しない。あなたが選ぶのは、まず間違いなく病院A。理由は「書いてる内容が具体的で、誰が責任を持って診療しているかが見える」から。

これ、まんまE-E-A-Tなんです。Experience(医師歴30年=経験)、Expertise(循環器内科の専門=専門性)、Authoritativeness(医師という資格と業界内認知=権威性)、Trustworthiness(運営者情報の明示=信頼性)。あなたは無意識にこの4要素をチェックして、病院Aを選んだだけです。

E-E-A-Tの本質はここです。「Googleが評価する特殊な指標」ではなく「人間が情報を信頼する時に脳内で無意識にチェックしている基準を、4つの観点で言語化したもの」。だからE-E-A-T対策って、本来「読者が信頼してくれる情報設計を当たり前にやる」というだけの話なんです。

もう1つ似た例で、初めて行く美容室を選ぶ時。「スタッフ全員が美容師歴10年以上」「○○ヘアコンテスト受賞歴あり」「店長の自己紹介ブログあり」、こういう情報が出ている美容室と、「お洒落な空間で素敵な時間を」みたいなふんわりコピーだけの美容室、選ぶのは前者です。これも全部E-E-A-T構造の判断。

逆に、E-E-A-Tが弱いサイトは、人間の脳が無意識に「ここで意思決定するのは不安」と判定します。記事の文章が綺麗でも、書いてる人が誰かわからない、運営会社の情報がない、こういうサイトは滞在時間が短くなり、結果としてGoogleにも「ユーザーが満足してないコンテンツ」と判定される。E-E-A-Tの効果が間接的に検索順位に反映される仕組みです。

E-E-A-Tを高める4要素別の打ち手

4要素別に打ち手を整理する

E-E-A-Tを高める打ち手は、4要素それぞれで違います。要素ごとに「読者の脳内の問い」が違うので、答え方も違う。要素別に整理することで、自分の記事のどこに穴があるかが見えてきます。

打ち手1:Experience – 一次体験を本文に織り込む

Experienceを高める最大の打ち手は、本文中に「経験者しか書けない具体」を入れること。固有の数字・固有の場面・予想外の出来事・失敗事例、こうした要素を意図的に組み込みます。「業界の体感では」「うちの事業で運用してみると」「クライアント案件で何度も観察したのは」、こういう書き出しの段落が増えるほど、Experienceが立ち上がります。

逆効果なのは、検索結果をまとめただけの記事。Wikipediaや他サイトの定義を引用してまとめても、Experienceはゼロ。本文の中に書き手の体温が伝わる固有エピソードがあるかどうかが、Experience評価の分かれ目です。

打ち手2:Expertise – 専門用語の使い分けと最新情報

Expertiseを高める打ち手は、専門用語の使い分けと最新情報のキャッチアップを本文に反映すること。業界の標準的な用語定義・最新のアップデート情報・業界内で常識とされている文脈、こうした要素を自然に織り込みます。「2022年12月にExperienceが追加された経緯」のような業界事情を盛り込めると、Expertiseが立ちます。

逆効果なのは、用語の定義が曖昧・古い情報を引用する・業界文脈を無視した一般論で済ます、こうした書き方。専門家が読んだ時に違和感を持たれる記事は、Expertiseが立たない構造です。

打ち手3:Authoritativeness – 外部からの参照と業界露出

Authoritativenessを高める打ち手は、外部からの参照リンクを増やす・業界メディアに寄稿する・SNSで業界関係者に引用される、こうした外部評価の積み上げ。短期的には難しいですが、中長期で「業界の中で名前を聞いたことがある人」になる活動です。

新規参入者がAuthoritativenessを早期に立ち上げる打ち手として、(1)業界の有名人との対談・コラボ、(2)書籍出版、(3)業界カンファレンスでの登壇、(4)他社メディアへの寄稿、こういう活動が効きます。サイト単体の頑張りより、外部接点を増やす設計が王道。

打ち手4:Trustworthiness – サイトの基本整備

Trustworthinessを高める打ち手は、サイト全体の基本整備。SSL対応・運営者情報ページ・特商法表記・プライバシーポリシー・問い合わせ窓口、こうした基本ページを完備します。著者プロフィールページに顔写真・実名・経歴を掲載するのも効きます。

Trustworthinessは4要素の中で最も「やればやるだけ確実に積み上がる」領域です。E-E-A-Tの土台なので、ここを整えずに他3要素を磨いても全体が立ち上がりません。新規サイト・新規メディアは、まずTrustworthinessから整備するのが正解です。

4要素を意識した打ち手をすべて実装すると、サイト全体の信頼性レベルが大きく変わります。記事1本ずつのE-E-A-T対策と、サイト全体の基本整備、両方を並行して進めるのが業界の標準的なアプローチです。

E-E-A-T設計で外す典型3パターン

うちの事業で受講生サポートを続けてきた中で、E-E-A-T設計でつまずく方は、ほぼこの3パターンに集約されます。

パターン1:著者欄に資格を並べるだけで終わる

もっとも多いつまずき。著者プロフィール欄に資格・受賞歴・学歴を10個書けばE-E-A-Tが上がる、という誤解。確かに著者情報の整備はTrustworthiness/Authoritativenessに効きますが、本文の中身がペラペラだとExperienceとExpertiseが立たないため、全体としてE-E-A-Tは弱いままです。

本来は、著者欄の整備と並行して、本文の中で「経験者しか書けない具体」を増やす作業が必須。資格と肩書きを並べるだけでは、4要素のうち2つしか満たせません。本文の質を上げる作業のほうが、E-E-A-T向上の本丸です。

パターン2:外部サイトの引用ばかりで自分の声がない

2番目に多いつまずき。「権威ある外部サイトを引用すればE-E-A-Tが上がる」と考えて、Wikipedia・政府サイト・業界権威の記事を大量に引用するパターン。引用自体は悪くないですが、引用ばかりで書き手自身の見解・経験・解釈が出てこないと、Experienceがゼロのままです。

本来は、外部引用は「自分の主張を補強する材料」として最小限に使い、本文の主役は書き手の経験と見解にする設計が正解。「Wikipediaにはこう書いてある。でもうちで運用してきた感覚としては、もう少しこういう側面がある」、こういう構造で書くと、ExperienceもExpertiseも立ち上がります。

パターン3:サイトの基本整備を後回しにする

3番目に多いつまずき。「記事を量産すればE-E-A-Tが上がる」と考えて、運営者情報・特商法表記・プライバシーポリシー・問い合わせ窓口、こうした基本ページの整備を後回しにするパターン。Trustworthinessが立たないため、いくら記事を書いても全体のE-E-A-T評価が伸びません。

本来は、サイト立ち上げ初期にTrustworthinessの基本整備を済ませてから、記事制作に入る順序が正解。基本整備は1日でできる作業なので、後回しにする理由がない。サイト全体の信頼ベースを作ってから、記事を積み上げる構造です。

うちで運用してわかった本音

うちの事業ではコンテンツマーケティングを軸にしていて、ブログ・メルマガ・LP・教材・用語集記事、すべてのコンテンツでE-E-A-Tを意識した運用を続けています。その経験から見えてきた本音をお伝えします。

本音1:Experienceが圧倒的に効く、肩書きはオマケ

うちで何百本も記事を運用してきた感覚として、4要素の中で読者の反応に最も効くのはExperienceです。本文の中で「うちの事業ではこう運用してきた」「クライアント案件でこういう事例を見た」、こういう一次体験ベースの段落が入っている記事は、滞在時間が明確に伸びます。肩書きや資格を並べたプロフィール欄より、本文中の体験記述のほうが、圧倒的に効きます。

うちの体感では、Experience重視で書き直した記事は、滞在時間が1.5倍〜2倍に伸びるケースが多い。読者は「この人、本当にやってる人だ」と判断した瞬間、文章を読む姿勢が変わります。Expertiseの専門用語を並べるより、Experienceの具体エピソードを織り込むほうが、結果として読者の信頼を取れます。

本音2:Trustworthinessは「土台」、ここが弱いと他全部効かない

E-E-A-T4要素のうち、Trustworthinessはピラミッドの土台。ここが弱いと他3要素を磨いても全体が機能しません。具体的には、運営会社情報の不備・特商法表記の欠落・問い合わせ窓口がない、こういう基本欠落があると、本文がいくら優れていても読者は離脱します。

うちでサイト構築する時、最初に必ずTrustworthinessの基本整備を済ませます。運営者情報ページに代表者名・住所・連絡先・事業内容を明記、特商法表記を完備、プライバシーポリシーを設置、問い合わせフォームを設置。この基本セットを揃えてから、コンテンツ制作に入ります。順序を逆にすると、後でやり直しが発生して二度手間になります。

本音3:E-E-A-Tは「数字目標」ではなく「読者目線の習慣」

これは何百本も記事を書いてきて深く実感したのですが、E-E-A-Tは「スコアを稼ぐタスク」として捉えると、続きません。「今日も読者目線で書けているか」「自分の経験を本文に織り込めているか」「読者が信頼できる情報設計になっているか」、こういう日常の習慣として運用するのが正解です。

具体的に、うちで記事を書く時のチェックフローは5つ。(1)書き始める前に「自分の体験で書ける範囲はどこか」を整理する、(2)業界の標準値と自社の数字を併記する、(3)失敗事例も言語化する、(4)出典が必要な箇所は明示する、(5)読者の脳内の問いに本文で答える構造になっているかを確認する。この5チェックを毎回回すと、自然にE-E-A-T的な記事が出来上がる構造です。

逆に「E-E-A-Tスコアを上げよう」という発想で記事を書くと、表層的な対策(著者欄整備・外部リンク追加)に終始しがち。本文の質が変わらないので、結果として読者の反応も伸びません。E-E-A-Tは技法ではなく姿勢、というのがうちの結論です。

もう1つ重要なのが、E-E-A-Tは「短期で立ち上がる」ものではない、という事実。サイト立ち上げ3ヶ月で「E-E-A-Tが弱い」と悩む方が多いですが、これは時間軸の誤解。Authoritativenessは外部評価の積み重ねで時間がかかるし、Trustworthinessも運営実績の蓄積で評価されます。半年〜1年単位の時間を投資する前提で、毎日コツコツ積み上げる領域です。

E-E-A-Tを記事に実装するSTEP5つ

ここまで読んでくださった方、お疲れさまです。E-E-A-Tを自分の記事に実装する具体STEPを5つ置いておきます。今日から手を動かせる順番で並べました。

STEP1
Trustworthinessの基本整備(1日)

サイト全体の基本整備から始める。運営者情報・特商法表記・プライバシーポリシー・問い合わせ窓口・SSL対応、この5つを完備。土台が固まらないと他全部が機能しません。

STEP2
著者プロフィールの整備(半日)

著者ページに実名・顔写真・経歴・実績・専門領域を明記。可能なら著者情報の構造化データ(author schema)も実装。Authoritativenessの土台になる作業です。

STEP3
本文にExperienceを織り込む(記事ごと)

各記事の本文に、書き手の一次体験を意図的に織り込む。「うちで運用してみると」「業界の体感として」「クライアント案件でよく見るのは」、こういう書き出しの段落を毎記事に最低3〜5箇所配置します。

STEP4
Expertiseの専門用語と最新情報を織り込む(記事ごと)

業界の標準的な用語定義・最新のアップデート情報・業界内文脈、こうした要素を自然に織り込む。専門家が読んでも違和感のない言葉選びを徹底します。Expertiseが立つかどうかは、専門用語の使い分けで決まります。

STEP5
Authoritativenessの外部露出を積み上げる(中長期)

業界の有名人との対談・他社メディアへの寄稿・SNSでの業界関係者との接点・カンファレンス登壇、こうした外部露出を中長期で積み上げる。短期で立ち上がらないため、毎月コツコツ進める領域です。

5STEPを順番に回すと、E-E-A-Tの4要素が立ち上がる骨格が完成します。STEP1〜2は1日で完了する基本整備、STEP3〜4は毎記事の習慣、STEP5は中長期の積み上げ。時間軸を分けて運用するのがコツです。

セットで知っておくべき関連用語
YMYL(Your Money or Your Life)
医療・健康・金融・法律など、人生に関わる情報領域。E-E-A-Tが特に厳しく要求される。
検索品質評価ガイドライン
Googleが世界中の検索品質評価者向けに公開している品質判定基準。E-E-A-Tの原典。
author schema
記事の著者情報を構造化データで表現するスキーマ。検索エンジンに著者の信頼性シグナルを渡す。
SEO
Search Engine Optimizationの略。検索エンジン最適化。E-E-A-TはSEOの一部の概念。
検索品質評価者
Googleが雇用している品質評価担当者。検索結果の質を採点する役割を担う。

よくある質問(FAQ)

E-E-A-Tはアルゴリズムに直接組み込まれていますか?

Googleは公式に「E-E-A-Tという直接スコアはない」と発言しています。E-E-A-Tはアルゴリズムの直接指標ではなく、検索品質評価者が判定する観点。アルゴリズムが拾える間接シグナル(著者情報・サイト信頼指標・参照リンク等)を通じて、結果的にE-E-A-T的な記事が評価される構造です。

Experienceが2022年に追加された背景は?

ChatGPTなど生成AIの台頭が背景です。AIは膨大な情報をまとめられるが、書き手自身の一次体験は持たない。AIには書けない「実際に体験した人の情報」の価値が相対的に上がる、というGoogleの判断でExperienceが追加されました。

YMYL領域とそれ以外でE-E-A-Tの重みは違いますか?

大きく違います。YMYL(医療・健康・金融・法律など人生に関わる領域)では、E-E-A-T、特にExpertiseとTrustworthinessが極めて厳しく要求されます。YMYL以外の領域でもE-E-A-Tは重要ですが、要求水準は相対的に緩やかです。

新規サイトでもE-E-A-Tを立ち上げられますか?

立ち上げられます。Trustworthinessの基本整備(運営者情報・特商法・プライバシーポリシー)は即日完備可能。Experienceは本文の書き方で立てられます。Authoritativenessだけは外部評価の積み重ねで時間がかかりますが、半年〜1年の中長期で積み上げる前提なら新規サイトでも到達可能です。

E-E-A-T4要素の比較は?

業界で語られる目安は以下です。

要素評価対象立ち上げの目安
Experience書き手の一次体験記事ごと即効性あり
Expertise専門知識の深さ記事ごと即効性あり
Authoritativeness業界内認知半年〜1年の積み上げ
Trustworthinessサイト基本整備1日で土台完成

要素ごとに時間軸が違うため、並行運用するのが標準です。

まとめ

で、結局E-E-A-Tとは、こういうことです。

  • E-E-A-Tの核心は「SEOスコア」ではなく「読者が情報を信頼するための4要素フレームワーク」
  • 本質はGoogleの加点項目ではなく、人間が情報を信じる時の心理メカニズムを言語化したもの
  • 4要素(Experience/Expertise/Authoritativeness/Trustworthiness)を本文と基盤整備の両面で積み上げる

スコアを稼ぐタスクではなく、読者目線の日常習慣として運用するのが本質。資格と肩書きを並べるより、本文の中で「経験者しか書けない具体」を増やすほうが圧倒的に効きます。検討しているなら、まずTrustworthinessの基本整備から手をつけてみてください。

ではでは。

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この記事を書いた人

株式会社Cameen代表 西村温裕(Haruhiro)。2019年からコンテンツビジネスを8年運営。

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